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2011年11月

ミステリが読みたい!2012年版

さあ始まりました、年末の恒例行事。まずは早川書房のミステリーランキングから。

第1位   折れた竜骨           (米澤穂信)
第2位   メルカトルかく語りき      (麻耶雄嵩)
第3位   開かせていだだき光栄です  (皆川博子)
第4位   ジェノサイド           (高野和明)
第5位   絆回廊 新宿鮫X        (大沢在昌)
第6位   鍵のかかった部屋        (貴志祐介)
第7位   11 eleven            (津原泰水)
第8位   オーダーメイド殺人クラブ    (辻村深月)
第9位   ユリゴコロ             (沼田まほかる)
第10位  爛れた闇の帝国          (飴村 行)

1位は久々の(?)米澤穂信。どうやらガラッと雰囲気を変えて、ファンタジー作品みたいですが、ミステリー要素もあるんでしょうか。2位は最近調子の良さそうな麻耶雄嵩。まだ読んでいない作品がたくさんあるので楽しみです。そして3位は、おおっ、ベテラン健在ですね。ずいぶん前に何か読んだ気がしているんですが、作品名までは思い出せません(なんだそりゃ)。まさか記憶違いで未読ってことはないと思うんですが…4位はこのベストテンの中で唯一既読の作品。うまくまとまったエンターテインメント作ですが、ど真ん中すぎて逆に意外性などのインパクトに欠けてしまったのが残念でした。5位は大沢在昌の代表作『新宿鮫』シリーズのようですが、私は一作目すら読んでません(自慢するなっ)。たしかハードボイルドでしたよね。あまり興味が湧かないんですよ。映画は観たんですけど。6位は『硝子のハンマー』のシリーズ短編集でしょうか。『硝子のハンマー』は読みましたがイマイチでしたので、それ以来この作者はミステリーより他のジャンルを期待してたんですが。タイトルからすれば、まんま密室ものですよね。7位の作家もまだ読んだことがなく、早く読みたいんですけどねえ(ええいもう、その言い訳は聞き飽きた…いや読み飽きた、か)…さて8位の作家さんもデヴュー作の『冷たい校舎の時は止まる』を読んだきり。若い読者に人気があるみたいで、その後の成長ぶりも知りたいので、またいずれ手に取りたいと思っています。9位はホラー作家さんだと認識していましたが、この作品は恋愛ミステリーなんだそうです。『九月が永遠に続けば』よりこっちを先に読もうかな。10位は「ミステリが読みたい!2010年版」の時にランキングしていた作家さんでした。それを覚えているだけ(わはははっ)。たしかその時はグロ系の作品だったと聞いて、それ以来近づかないでおこう的な(笑)。まあ時間に余裕ができれば、ってところですか。
たぶんこの中で手に取ろうとするのは、まず1位か8位、そして9位あたりからのような気がします。6位と7位もチェックはしておきますが、短編集ですからおそらく後回しにするでしょうね。

ミステリが読みたい! 2012年版 ミステリが読みたい! 2012年版

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さよならドビュッシー

ピアニストを目指す女子校生・香月遥は、祖父と従姉妹とともに火事に遭う。かろうじてひとり救い出されたものの、大火傷でピアノを弾くどころか松葉杖なしには歩けない身体になってしまった。それでも夢をあきらめられない彼女のレッスンを引き受けたのは若きピアニスト・岬洋介。しかし彼女の周りで不吉な出来事が起こり始めると、ついには殺人事件まで発生したのだった。

クラシック音楽の世界を題材にしたミステリーでこの作者のデヴュー作。遥が火事に巻き込まれた後からの、リハビリとピアノレッスンに打ち込む主人公の描写は読者をぐいぐい引き込んでいくだけのパワーがある青春根性ストーリーで、ベタといえばベタだがしっかり読ませるだけの筆力に支えられ、ミステリー部分も前面に押し出されていないものの、逆にそれをうまく利用した感じで、最後はきれいな着地。全体的に構成もよくできていたからでしょう、使われている要素はどれも目新しいものではないけれど、この作家の読ませる筆力は相当なものです。デヴュー作にしてこれなのだから今後、どんな名作を生んでくれることやら。楽しみですね。
作品の狙い目が違うと思うので単純な比較はできないのですが、クラシック音楽を題材にしたミステリーでは『シューマンの指』より個人的には好みです。本作が音楽部分でも素人に読みやすく書かれているのに比べ、『シューマンの指』の方は学術的な記述のように感じられる文章が多くて、ちょっと馴染みにくい印象でした。

オススメ度:☆☆☆☆

さよならドビュッシー (宝島社文庫) さよならドビュッシー (宝島社文庫)

著者:中山 七里
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このライトノベルがすごい!2012

忙しい年の瀬(まだ早い?)、みなさんいかがお過ごしでしょうか。さあて毎年恒例のラノベベストランキングが発表されましたよっと。

第1位  ソードアート・オンライン  (川原礫)
第2位  とある魔術の禁書目録  (鎌池和馬)
第3位  ベン・トー          (アサウラ)
第4位  円環少女          (長谷敏司)
第5位  バカとテストと召喚獣   (井上堅二)
第6位  僕は友達が少ない     (平坂読)
第7位  丘ルトロジック       (耳目口司)
第8位  「涼宮ハルヒ」シリーズ  (谷川流)
第9位  アイドライジング!     (広沢サカキ)
第10位 雨の日のアイリス     (松山剛)

1位は昨年の4位からトップに立ちました。タイトルこそ聞いたことがありますが、よくは知りません。タイトルだけ見ると、ファンタジーのようでもあり、バーチャルリアリティっぽいような気もするし。2位はおなじみの作品。スピンオフの『とある科学の超電磁砲』のテレビアニメ第二弾、やってくれないかなあ。3位は昨年の5位からランクアップ。テレビアニメも始まりました。半額弁当をめぐるバトル、というコメディ。タイトルはおそらくかの名作映画をもじってあるのでしょう。第1話だけ観てみましたが、面白い話なんでしょうか?私的にはちょっとハテナマークだったので観るの止めちゃいましたが、まあツカミで一気に引き込む作品とだんだん展開が面白くなってくる作品があるので即断はできないでしょうけどね。あっ、4位はチェックしていた作品だ。早く読まねば(これを何度繰り返すのか…汗)…5位もランキング常連の『バカテス』ですね。やっぱり島田美波は可愛い。6位は昨年の2位からやや後退。これもテレビアニメ、やってますね。観てないですけど。ひとつ飛ばして8位は久々登場のハルヒシリーズ。今読んでいるところですがここでの順位の低さが気になります。かつての勢いが無くなってきているのでしょうか。まだ途中なので何とも言えませんが、たしかに読者を引き込むだけのパワーが今のところイマイチのように思えます。7位と9位、そして10位は新顔ですね。もちろんまったく知りません(笑)。また宿題が増えた感じです。
どうもテレビアニメ化の時にチェックするのが精一杯で、ライトノベルは(も?)あまり読めていないようです。8位の『ハルヒ』くらいか。あと、4位の『円環少女』は読むつもり。10位も気にはなっています。

このライトノベルがすごい! 2012 このライトノベルがすごい! 2012

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ダンタリアンの書架

本の蒐集狂だった亡き祖父から屋敷と膨大な蔵書を受け継いだ青年・ヒューイは、訪れた屋敷の地下室で奇妙な衣裳をまとった少女・ダリアンと出会う。彼女こそは人智を超えた内容が記された禁断の”幻書”を収めた”ダンタリアンの書架”への扉だった。

三雲岳斗のライトノベルで短編連作集の形式をとったダークファンタジー。とは言うもののそれほど”ダーク”ではないように思いましたが…『鋼の錬金術師』でもダークファンタジーとか巷では言われてたりしますしね。またまたテレビアニメ化をきっかけとしたスタートでしたが、『GOSICK -ゴシック-』に続けて似たような時代と舞台、つまり第一次と第二次世界大戦の間のヨーロッパ(本作はどうやらイギリスみたいです)という作品を手に取った結果、なんかいいんですよ、これが。日本史では戦国時代がやたら好きな私ですが、ぜんぜん詳しくはないものの、近代ヨーロッパの雰囲気もけっこう好きなのかもと気づき始めたところです。いま思えばアニメ『テガミバチ』の世界もこれらに近い雰囲気を出していたかも知れません。
練達の文章とまではいきませんが、読みやすく、無難な文章と言えるのではないでしょうか。短編なので話の展開に大きな見せ場がないのが残念。同じ理由で登場人物たちも深く掘り下げた描写がありませんが、それでもなかなかユニークなキャラクターが揃っていて楽しい。主人公のダリアンも『GOSICK』のヴィクトリカとはまた違った口の悪い美少女キャラでグッド。西洋が舞台ですが中国の故事にある”壺中天”をネタに持ってきたところなども気に入っちゃいました。全8巻で完結したそうです。

オススメ度:☆☆☆☆

ダンタリアンの書架1 (角川スニーカー文庫) ダンタリアンの書架1 (角川スニーカー文庫)

著者:三雲 岳斗
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GOSICK -ゴシック-

時は1942年。ヨーロッパの小国・ソヴュールに留学してきていた久城一弥は、学園の図書館塔の最上階で人形のような金髪の美少女・ヴィクトリカと出会う。そんな頃、街では老占い師が殺される事件が起こり、その事件解決の糸口を指摘したヴィクトリカだったが、全容を解明するべく、謎の客船に乗り込むことになった。

この作者、ライトノベルも書いていたんですね。きっかけは例によってテレビアニメ化だったのですが、ストーリーテリングといい、文章力といい、筆力のある作家さんの原作だということで楽しみに読み始めました。まだ第1巻だけなので早計かも知れませんが、ミステリーとしては別段特色があるようでもなく、使われているのはむしろありきたりなネタと言っていいくらいかもしれません。物語の舞台がかもし出す古き良き古典的ミステリーの雰囲気と、主人公の少女のキャラが売りでしょうか。しかし作者の力量はすでに述べたとおりなので、単に奇をてらっただけの作品にはなっておらず、読みやすく、独特の世界を堪能できます。これでミステリーとしてのアイデアが良く練れていれば言うことなしなのですが、そこはまあ、ミステリー作家ではありませんしね。
ヴィクトリカのキャラ、偉ぶった口調の美少女という点では『神様のメモ帳』のアリスとややかぶっている気がしないでもないですが、私はこっちの方が可愛いです。基本的にゴスロリファッションも好きではないのですが、これなら良い感じだし。アニメの方は声優さんが頑張って原作に書かれている「老婆のようなしわがれた声」というのを、可愛さを殺さない程度にうまく演じていました。さすがプロ。それにしても少女がパイプって…おそらくアンマッチの面白さとホームズへのオマージュといった狙いあたりなのかも知れませんが、誰も作品中で注意しないのかな?
まだ小説もアニメも全話チェックできていないので、楽しみが残っています(笑)

オススメ度:☆☆☆

GOSICK‐ゴシック‐ (角川ビーンズ文庫) GOSICK‐ゴシック‐ (角川ビーンズ文庫)

著者:桜庭 一樹
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GOSICK-ゴシック-通常版 第1巻 [DVD] DVD GOSICK-ゴシック-通常版 第1巻 [DVD]

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