ふがいない僕は空を見た
高校生の斉藤卓巳はコスプレ主婦のあんずと不倫。友だちの福田や、斉藤のことが好きな松永、助産婦をやっている斉藤の母親たちもそれぞれ悩みを抱えながら精一杯生きていく。
「『本の雑誌』が選ぶ2010年ベストテン」の第1位、「2011年本屋大賞」第2位ということで期待度高く読み始めましたが、しょっぱなの第1話は、何だこれって感じで正直落胆しました。単に性描写があけすけなだけの、少し壊れ気味の登場人物たちの物語。今風といえば格好いいのか若者風と表現すれば聞こえがいいのかよく分かりませんが、話自体は全然面白くもなければ感動もなし。もちろん考えさせられる要素もなく、途中で放り投げてしまおうかと思ったほどでした。しかし第2話以降で徐々に落ち着いた人間描写に変わっていき、最終話・斉藤のお母さんのエピソードでは、第1話ととても同じ物語とは思えない作風に思え、驚きでした。各エピソードを書いていくうちに作者の腕が上がったということなんでしょうか。とはいえ、絶賛されるほどの小説なのかと問われれば、「いや普通」と答えるしかないでしょうねえ。進化度が高いのであれば、次回作あたりはかなりの名作になるのだと期待して待ちましょう。
オススメ度:☆☆☆
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ふがいない僕は空を見た 著者:窪 美澄 |





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